クビになるまで

4月1日 入社日。

私の第何回目かの人生、今日から始まる!と胸躍らせていた。意気込んでいた。

(出産までの)時間が無い分人一倍仕事をこなそう、覚えようと思っていた。

 

 

 

けれど…

 

 

 

 

 

あれれ…

この朝礼って、パワハラ…ですよね?

今日だけ…だよね(きっとそうだ)

 

 

 

そう思ったけれど、残念ながらそうでもなく。

2日目もパワハラ朝礼が続いた。

 

3日目は保育園の進級式の為に入社前からお休み頂いていた為、コロナの影響で進級式は無くなったものの紹介状を持って行くことになった総合病院の健診に当て込んだ。

 

 

土日を挟んで明けの6日月曜日。

やはりそこにもパワハラ朝礼があった。

そして…

このご時世に、東京の同社員を呼び寄せて仕事をさせている事に気がついた。

 

 

東京は確か既に自粛要請出てませんでしたっけ?それなのに出張させる様な会社なの?

我が社は会社に革命を起こすIT企業で、毎朝各拠点モニター繋いでテレビ会議システムを使った全体朝礼(しかもパワハラ)をしてるんじゃなかったでしたっけ⁈

社員とその家族の幸せを第一に考える会社って求人に書いてあったよね⁈ならば本来ならいち早く自社で提案しているテレワークシステムを利用してまずは社員の安全を守る為の働き方をするべきじゃないんですか⁈

 

 

私の心は不安だらけになってしまった…

 

 

コロナから社員を守ろうとするどころかコロナを拡散しかねない指示を出している会社に不信感さえ芽生えていた。(東京差別をしているつもりではない)

 

 

7日の朝礼で、月末の土日を使って行う予定だったキックオフという名の全体会議を前倒しで行う旨の発表があった。

我が県でも土日の不要不急の外出は控える様に要請出てますけど…

会議って3密というやつではないのですか…?

(後日、緊急事態宣言が全国に拡大された後にも関わらず、このキックオフは実施されたと同期に聞いた)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3日の病院のエコー健診で、私の不安や罪悪感・戸惑いをよそに心拍が確認され赤ちゃんは必死に成長している事を感じ…

それまであやふやだった、覚悟がなかった不甲斐ない私に「赤ちゃんを守らなきゃ」という覚悟が出来た。

 

 

 

 

 

 

覚悟が決まっていた私は意を決して会社に相談した。全ては折角舞い降りてきてくれた天使の為に…

 

 

 

 

 

 

「妊娠していることが分かったので、新人の私が言うのも恐縮ですが、在宅勤務をさせてください」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その応えが、初めの“クビになった日”に

つながるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

明日はようやく健診日。

仕事を優先してしまったが為に前回から3週間以上経っていて、ちゃんと育っているのか不安で不安で仕方がない日々だった。

 

 

 

無事育ってくれています様に…